
「冬の沖縄は見るところがない」なんて言いますが、これは全くの嘘。だって、強い日差しを気にすることなく、快適に過ごせて、しかも人が少ない沖縄の冬。だからこそ、冬の沖縄観光はお得なんです。
旅行代金が安い
沖縄旅行で最も頭が痛いのが、旅行代金。そもそも、沖縄県は島国。周りをすべて海に囲まれているうえに、本土からの距離が離れているため、陸路で移動することが出来ません。そうなると、一般的な移動手段となるのが、飛行機です。
この飛行機代は、沖縄との距離が離れているほど高くなりますが、あくまでも、これは直行便があるという前提があります。もしも直行便がない場合は、乗り継ぎが必要になったり、飛行機に乗るまでの移動費用も必要になってしまいます。
さらに、旅行代金として必ず必要になるのが、レンタカー代。
なにしろ、沖縄には電車がありません。那覇空港から出発するモノレールがありますが、モノレールが走っているのは、あくまでも那覇空港から首里城までのルートのみ(現在、浦添市方面への延長工事が行われていますが、開通はしていません)。ですから、観光するなら、どうしてもレンタカーが必要になってしまうのです。
もう一つ頭が痛いのが、宿泊費。一般的な沖縄旅行の期間といえば2泊3日なので、2泊はどこかの宿泊施設を利用しなければいけません。でも、沖縄は、国内でも有数のリゾート地。ですから、ハイシーズンともなれば、宿泊費もかなりの金額になります。
こうした沖縄ならではの事情があるためどうしても旅行代金が高額になってしまうのですが、オフシーズンにあたる冬をねらえば、そんな旅行代金がぐっと下がってくるのです。
4人家族の設定で各月の平均費用を比べてみる
日本人の平均的な家族旅行として、「4人家族で沖縄旅行をする」という設定のもと、各月の旅行代金を比較してみます。
年 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
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通常の休前日料金 | 62,000 | 57,000 | 46,000 | 67,000 | 92,000 | 129,000 | 62,000 | 52,000 | 52,000 | 46,000 | 52,000 | 52,000 |
最高値 | 110,000 | 142,000 | 165,000 | 82,000 | 135,000 | 151,000 | 122,000 | 101,000 | 93,000 | 122,000 | 122,000 | 72,000 |
各月ごとの旅行費用目安
この表から見てもわかるように、やはり夏休み期間中は、旅行代金もかなり高額になります。
最も高い8月は、平均で129,000円。ちなみにこの旅行代金には、食事代は含まれていません。さらに、お土産の予算や、観光施設への入場料などは含まれていませんから、実際にかかる旅行代金としては、50万円近くになります。
これに対して、冬は、ピーク時の半額以下。しかも、最も安い12月は、平均46,000円です。ですから、8月の1/3の費用で沖縄旅行が実現できる12月は、最もお得というわけなのです。
冬も美味しいものが多い
旅行の楽しみの一つといえば、その土地でしか食べることが出来ない美味しい食事。
沖縄は、独特の食文化があるので、沖縄の伝統料理を食べるだけでも十分に楽しめますが、「冬でなければ食べられない」または「冬だからこそ美味しく食べられる」というものもたくさんあります。
たんかん
1月下旬から2月中旬に旬を迎えるのが、沖縄のたんかんです。
通常のミカンと比べると少し大き目のサイズで、見た目はゴツゴツとしています。そのため、一見するだけでは、ミカンの方が高級に見えます。
でもたんかんの皮は薄く、口に入れると、濃厚で甘みの強い果汁が口の中に一気に広がります。この食感と味は地元人の間でも大変人気があり、たんかんの収穫時期になると、産地までわざわざ出かける地元人も少なくありません。
特に、産地として有名な本部町伊豆見は、たんかん農家が多く、たんかん狩りを体験することが出来る農園もあります。
たんかん狩りが体験できる農園
長嶺農園
- 住所:沖縄県名護市旭川768
- 電話:0980-52-1223
- URL:https://blog-okinawa.com/tankanbouya
伊豆見 みかんの里
- 住所:沖縄県国頭郡本部町伊豆見尾2846-13
- 電話:0980-47-2889(伊豆見みかんの里総合案内所)
- URL:http://www.mco.ne.jp/~izumims/
ふーちばー
沖縄そば屋に行くと、よく目にするのが、ふーちばー。香りがよく、噛むと独特のほろ苦さがあるふーちばーですが、実は、冬に旬を迎える沖縄の島野菜です。
ふーちばーは、「ぼろぼろじゅーしー」と呼ばれる沖縄風お粥として、家庭でもよく使われます。具沢山の「ぼろぼろじゅーしー」は、じっくりと食べると体の中から温まる、とてもやさしい沖縄料理。そこに、豊富なカロテンが含まれたフーチバーが加わるので、寒さで落ち気味な食慾を回復してくれる働きがあります。
ちなみに、お粥タイプのじゅーしーではありませんが、フーチバーを使った沖縄風炊き込みご飯もあります。炊き込みご飯タイプは、クファジューシーと言い、ぼろぼろじゅーしーよりも食卓に上がる確率はかなり高くなります。
このタイプのフーチバージューシーを食べたいのであれば、元祖ふーちばーじゅーしーの店が那覇市内にあるので、一度立ち寄ってみてはいかが?沖縄の家庭料理のフルコースがいただける定食メニューもありますし、お目当てのフーチバージューシーはお代り自由ですよ。
※注意点としてはふーちばーはクセのある野菜ですので、好き嫌いがはっきり分かれます。
琉球料理 ふみや 本店
- 住所:沖縄県那覇市前島3-17-9
- 電話:098-868-3309
- 営業時間:11:00~22:00(ラストオーダー 21:30)
- 定休日:日曜日
冬でも海で遊ぶことが出来る
夏でなければ海では遊べないと思っているあなた。その考え方は、とってももったいない!マリンレジャーが盛んな沖縄では、海水浴だけでなく、様々なマリンアクティビティがあります。
パドルボード(SUP)
パドルボードは、サーフボードの上に立ったまま乗ってオールを使ってパドルする、最近人気急上昇中のマリンアクティビティです。
波が穏やかな日なら、優雅に海の上を散歩しているような感覚が楽しめるパドルボード。サーフボードそのものに浮力があるので、初めての人でも、水着・着替え・タオルさえ持参すれば簡単に体験することが出来ます。
シーカヤック
カヤックでのんびりと海を散歩するのも、美しすぎる海がある沖縄だからこそできる楽しみ方。本島内であっても高い透明度を誇る沖縄の海ですので、パドルをとめて海の中を覗き込めば、カヤックのすぐ真下に色とりどりの魚たちやサンゴの姿を見ることが出来ます。
しかもシーカヤックであれば、年齢制限が比較的低く設定されているため、シュノーケリングよりも手軽に楽しむことが出来ます。
沖釣り
釣り好きならば、透明度の高い沖縄の海を見ただけでワクワクしてしまいますよね?そんな時は、思い切って沖釣りに挑戦してみてはいかが?
なにしろ、沖縄ならではのアカジンミーバイやミーバイ、オジサンにグルクンなど、カラフルで面白い魚に出会うことが出来ますし、釣り船によっては、釣った魚を陸に戻った後に調理して実際に食べてみる面白ツアーを企画しているところも…。
沖縄では、釣り竿などの道具をすべてレンタルしてくれるところもありますので、「思いついたら予約してすぐに沖釣り」もできますよ。
冬しか見れないものがある
冬の沖縄でなければ体験が出来ないものといえば、ホエールウォッチングがあります。
沖縄で見ることが出来るのは、シベリア海域に生息しているザトウクジラたち。彼らは、冬になると、温かい沖縄の海にやってきて、出産と子育てをします。そのため沖縄では、12月~3月下旬までの期間限定で、ホエールウォッチングを楽しむことが出来るのです。
沖縄のホエールウォッチングの見所はどこ?
沖縄のホエールウォッチングでは、クジラたちのダイナミックなパフォーマンスを見ることが出来るのが最大の見所。パフォーマンスと言っても、それぞれのパフォーマンスには意味があります。
ブロウ
ブロウとは、クジラの潮吹きのことです。潮を吹くのは、1回につき15~40秒といわれているので、比較的見つけやすいです。
ペダンクルアーチ
鯨が海の中にもぐり始める時にとる行動です。そもそも「ぺダンクル」というのは背びれのことを意味しています。
背びれをアーチのようにしながら海の中に潜っていくので、ペダンクルアーチと呼ばれるようになりました。これも、ホエールウォッチングではよく見ることが出来ます。
ペックスラップ
鯨が横向きになって、巨大な胸びれを水面に打ち付ける行動です。ペックスラップは、クジラが機嫌の良い時に行う行動といわれていて、実際に目にすると、クジラが「おいでおいで」と手招きしているようにも見えますよ。
ブリーチ
ブリーチは、ホエールウォッチングの中で最もダイナミックなパフォーマンスといわれています。水中から体半分が浮きあがるほど高く飛び上がり、空中で回転したら、そのまま海の中へダイブします。
この行動は、身体についたゴミや魚を落とすための行動といわれているのですが、見た目には、やんちゃな子供が思いっきり体を使って遊んでいるようにも見えます。