
一人暮らしをするためにアパートやマンションを借りるのであれば、準備しなければいけないのが初期費用です。今回は、初めての沖縄・一人暮らしで知っておきたい初期費用の相場と計算の仕方を解説します。
初期費用は部屋を借りるための費用だけじゃない
初期費用というと一般的に部屋を借りるためのお金と考えがちですが、一人暮らしを実行するにあたって必要になるお金と考えるのが正しいといえます。
どのようなケースであっても必ず必要になるのが、「部屋を借りるためのお金」としての初期費用です。
このお金は賃貸契約を結ぶ際に支払うので、通常は不動産会社に支払います。
ここで費用を計算する時に基準となるのが家賃1か月分の費用ですので、家賃が高いほど総額は高くなります。
ただし部屋を借りるためのお金だけで一人暮らしが出来るわけではありません。
不動産会社に支払うお金はあくまでも「部屋を借りるためのお金」ですから、契約が終わって引き渡しされた部屋には生活をするために必要な家具・家電が全くありません。
すでに家具・家電を持っているのであれば荷物を新居に移せばよいのですが、新たにそろえるとなればその購入費用がかかります。
さらに引っ越しをする費用も必要です。すべて新しくそろえるのであれば引っ越しに必要な金額も抑えられますが、荷物一式を新居に移動させるのであれば当然引っ越し業者に支払うお金が必要になります。
引っ越しにかかる費用は荷物の量と移動距離によって決まりますので、「荷物が多い」「県外から沖縄に引っ越しをする」となれば相場よりも費用は高くなります。
沖縄で不動産会社に支払う一人暮らし・初期費用の目安と内訳は?
不動産会社に支払う初期費用には、内訳によって目安となる金額が異なります。
敷金
部屋を借りるための保証金という意味が強いお金です。入居時にお金を預け、退去時に返却されます。
ただし退去する時の原状復帰の費用は敷金から差し引かれるので、満額返金されるとは限りません。
沖縄で一人暮らし用の間取りであれば、「家賃1か月分」が敷金の相場です。
礼金
大家さんに対する謝礼の意味で支払います。
「貸してくれてありがとうございます」という感謝の気持ちを支払うものなので、退去時に返却されることはありません。
沖縄で一人暮らし用の間取りであれば、「家賃1か月分」が礼金の相場です。
前家賃
契約時に支払う家賃のことです。基本的に1か月分を支払いますが、月の途中で入居する場合は、日割り家賃を支払うこともあります。
仲介手数料
ほとんどの賃貸物件では、大家さんと直接契約をするのではなく不動産会社のような仲介業者を介して契約することが一般的です。
そのため仲介に関する手数料として不動産会社に支払います。沖縄では家賃1か月分が相場ですが、家賃に消費税がかかるので注意が必要です。
火災保険料
最近の賃貸物件では、入居者が火災保険に加入することを義務付けていることが多いです。
個人で保険会社と契約することもできますが、通常は不動産会社が提携する保険会社と保険契約を結びます。
契約期間は2年間(賃貸契約の更新期間と合わせるのが一般的)で、保険料は1.5万円が相場です。
保証会社利用料
沖縄の一人暮らし用物件では、保証会社への加入を必須としている物件が増えています。
保証会社を利用すれば保証人・連帯保証人をつける必要がありませんが、利用料金が発生します。
利用料金は保証会社によって異なりますが、加入を必須としている場合には不動産会社が提携する保証会社への加入となります。利用料金の相場は家賃の30~100%です。
一人暮らしに必要な家電の一覧と費用の目安
一人暮らしをするには、生活に必要な家電をそろえる必要があります。冷蔵庫やテレビなどの大型家電のほかにも、炊飯器・電子レンジのような調理家電も必要になります。
これら生活に必要な家電を購入するとなれば、予算の目安は次のようになります。
必需品と価格の目安
- 冷蔵庫 約¥35,000
- 洗濯機 約¥35,000
- テレビ 約¥30,000
- 炊飯器 約¥10,000
- 電子レンジ 約¥10,000
- 掃除機 約¥10,000
合計金額 約¥130,000
ただしこの一覧では、沖縄での一人暮らしに必要なエアコンがありません。
一年を通して高温多湿の沖縄では、エアコンがない生活は非常に厳しいです。
比較的新しい一人暮らし用物件の場合は設備にエアコンが含まれていることが多いのですが、古い物件や安い物件の場合にはエアコンが設置されていないケースも多いです。
このような賃貸物件でもエアコンを設置することはできますが、購入費用は自己負担となります。
さらにエアコンの設置は専門スタッフによる工事が必要ですので工事費用がかかりますし、費用も自己負担となります。
さらに退去する際にはエアコンの取り外し費用のほか、壁の修繕工事にかかる費用も自己負担となります。
一人暮らしの引っ越し費用は?
引っ越し費用は、移動させる荷物の量と移動距離によって金額が変わります。
特に沖縄の場合は本土からの引っ越しだと船便で荷物を運ばなければいけないので、荷物の量が少なくても料金は高くなります。
ですから本土から一人暮らしをする場合は、荷物の量をできるだけ抑え、沖縄でそろえることができる物は現地で調達する方が費用の節約になります。
県内での引っ越しも同じ島内での引っ越しであればよいですが、異なる島へ引っ越す場合の引っ越し費用は相場よりも高くなります。
海を渡らない引っ越しの場合は、「引っ越し業者に依頼する」「宅配業者の単身パックを利用する」「赤帽を利用する」「家族・友人に手伝ってもらう」などの方法が考えられます。
後者になるにつれて費用の相場は安くなりますが、その分手間も時間もかかります。
手間を省き短時間で引っ越し作業を終わらせたいのであれば、割高でも引っ越し業者を依頼するのがベストです。
節約できるもの・できないものを見極めるのが節約のポイント
一人暮らしをするのに必要な初期費用には大きく分けると3つありますが、費用を交渉できるもの・節約できるもの・節約できないものに分かれます。
そのため初期費用に掛かる金額を計算する前に、費用の内訳ごとに交渉ができるもの・できないものに振り分けてみましょう。
きちんと内容を整理していけばはっきりとした費用の総額が見えてきますし、上手に初期費用を節約することにもつながります。