
今帰仁城といえば、桜の名所として地元では有名な場所です。そんな今帰仁城跡を楽しむには、日差しが穏やかな秋・冬がベスト!今回は、最高のシーズンを最高に楽しむためのコツとおすすめのコースを紹介します。
今帰仁城跡は無料ガイドを利用するのがポイント
世界遺産に登録されている今帰仁城跡は、琉球の歴史の中でも非常に興味深い史跡が残る場所です。
そんな今帰仁城跡では、城内の無料ガイドがあります。受付は入場チケットの券倍所で済ませます。受付といっても面倒なことは何もありません。
チケット購入時に申し込みをすることができますし、ガイドさんの空きがあれば待ち時間なしで申し込みをすることができます。
さらに人数の制約もありませんので、1人でも利用することができます。
今帰仁城は難攻不落の城だった
今帰仁城は首里城よりももっと早い段階で建てられた城です。琉球王国は三山時代の末に中山王が琉球統一に成功したことで建国された国です。
今帰仁城は三山時代の北山の王で、中山・南山にも劣らない力を持っていました。その力の象徴であったのが、難攻不落といわれた今帰仁城です。
今帰仁城の造りは非常に緻密な計算のもとに作られています。
まず正殿に向かう道は急な曲がりくねった坂道になっています。これは敵が一気に攻め入ることができないようにするための仕掛けです。(現在は旧道となっていますが、実際に通ることもできます。)
登り終えるとようやく正殿に向かう入口に到着するのですが、ここに出てきたときには待ち構えていた兵に狙い撃ちされてしまいます。
そこで正攻法を避けて別の角度から攻めようとしますが、それも実際にはできません。
何しろ城の側面には急な崖がありますし、登り切ったとしても目の前には強固な城壁があります。まして野面積みの石垣ですから、無理に登れば簡単に石垣が崩れます。
さらに正門の反対側も険しい崖があります。通用門を使えば無理なく中に入ることはできるのですが、その場所を知る人は内部の人間のみ。
つまり外から攻め入ることはできない仕掛けになっているのです。四方八方どこにも隙のない難攻不落の今帰仁城だからこそ、厳しい三山時代を生き抜くことができたのです。
ところがそんな今帰仁城は、正殿につながる秘密の通用門を突破されついに陥落します。
秘密の門を開けたのは誰だったのかについては未だ解明されていませんが、難攻不落の城の唯一の欠点をついたこの攻撃に関するミステリーは未だに多くの人々の間で語られています。
フォトスポットがいっぱいの今帰仁城跡
難攻不落といわれた城だけあって、正殿にたどり着くまではかなりの山道を登ります。
施設内はかなり整備されているのですが、小高い山の頂上にあるので足場の悪い場所もあります。
でもそんな場所にある城だからこそ、絶景のフォトスポットがたくさんあります。
頂上からは、晴れていれば海の向こう側に沖縄本島最北端の岬である辺戸岬の姿が見えますし、神秘的な青い海を一望することもできます。
また緑に囲まれた城ならではの絶景も楽しめます。
こちらは今帰仁城陥落の原因となった秘密の門があった方角の景色です。当時は家来の住居地区として使われており、建物は全部で3棟あったことが確認されています。
真下は崖となっており、川が流れているのも確認できます。
さらに入口から城内に向かって真っすぐに伸びる石畳の道は、1月下旬には両サイドに満開の桜が見られます。
寒緋桜の色鮮やかなピンクが周囲を埋め尽くす様子は圧巻です。
資料館周辺の遊歩道は穴場の散策コース
券売所がある建物のすぐ下に資料館があり、その脇に無料で散策できる遊歩道があります。
木々に囲まれた遊歩道なので、日差しが厳しい夏でもこの道を歩いていると涼しく感じます。
遊歩道からは珍しい動植物や自然が作り出した巨石などを眺めることもできます。
琉球の歴史を感じながら楽しむ今帰仁城跡
「世界遺産登録遺跡」という肩書がついているためどうしてもメインスポットでの感動に期待をしてしまうのですが、そもそも今帰仁城跡はヤンバルの自然の中に建てられた難攻不落の城。
正殿の景色や緑の木々たちは、無敵といわれた北山王たちも見ていたものばかりです。
そんなことを想いながらゆったりと散策するのが、今帰仁城跡を最高に楽しむポイントです。
時間を気にせず気ままに歩いてみれば、ガイドブックには載っていないこの場所の魅力にあなたも気がつくことでしょう。
今帰仁城跡 詳細
- 【住所】沖縄県今帰仁村字今泊5101番地
- 【電話】0980-56-4400
- 【公式ホームページ】http://nakijinjoseki.jp/