沖縄の家庭では、暑さが続いてくると、必ずといってよいほど登場してくるのが、ゴーヤーです。たしかに、見るだけで健康に良さそうな色をしているゴーヤーは、沖縄では定番の夏野菜です。そんなゴーヤーの知られざる栄養や魅力に迫ります!

沖縄の家庭を支えるゴーヤー

年間平均気温が23℃で、最も寒い2月でさえも、気温が15℃以下まで下がることがない沖縄本島では、ほぼ一年通してゴーヤーが食卓に並びます。

それでも、暑さが厳しくなってくると、無性に体がゴーヤーを求めてしまうのが沖縄人の証。これはまさに、ウチナンチュ(沖縄人)のDNAが、ゴーヤーの栄養分を求めているのかもしれません!では、なぜ沖縄のような熱帯地方では、日中の暑さを乗り越えるためにゴーヤーを食べるようになったのでしょう?

ゴーヤーの栄養って、どこが凄いの?

夏バテが理由で起こる主な症状といえば、厳しい暑さが原因の「疲労感」や「体のだるさ」「食欲不振」のほかにも、強い紫外線の影響による「肌荒れ」などがあります。

沖縄は日本一早い海開きが行われる3月下旬ごろから、日差しが落ち着いてくる11月下中旬ごろまでが夏という常夏の島ですから、ほぼ一年中、夏バテにかかる危険性があります。

ところが、街の中では日中でも元気に走り回る子どもたちの姿もありますし、畑に目を向ければ、真っ黒に日焼けしながらも元気に作業を続けるオジーやオバーたちの姿を見ることが出来ます。

そんなウチナンチュの食事を見てみると、やはり登場しているのが、ゴーヤーです。

いったいあのぶつぶつをした、奇妙な見た目のゴーヤーには、厳しい沖縄の暑さを乗り切るどんな秘密が隠されているのでしょうか?

苦み成分の「モモルデシン」が凄かった!

ゴーヤーは、和名では「ニガウリ(苦瓜)」とも言います。たしかに、食べた時に感じる独特の苦みこそが、ゴーヤーの味でもあるので、「ニガウリ」という名前もぴったりのような気がします。

さてこのゴーヤーの苦みですが、何が原因であの独特の苦みを発しているのでしょう?

その正体は、ゴーヤーに含まれる「モモルデシン」という苦み成分にあります。昔からゴーヤーをよく食べる沖縄では、苦みのある野菜に対して比較的免疫がついているものですが、それほどゴーヤーを食べることがない本土では、この独特の苦みにかなりの人が苦戦しているようです。

それも仕方がないことかもしれません。なにしろ、苦み成分である「モモルデシン」が食品として発見されたのは、ゴーヤーが初めて!そのため、ゴーヤーをよく食べる沖縄地方以外では、モモルデシンの苦みそのものが初めてという人も多いのです。

モモルデシンが持つ驚異効果

さてこのモモルデシンですが、調べてみると、驚くほど体に良いことが分かりました。ざっと例を挙げてみるだけでも…

  • 肝機能を高める作用
  • 食欲を増進させる作用
  • 血液をサラサラにする作用
  • 血糖値を下げる作用
  • 血圧をコントロールする作用
  • 体の熱を下げる作用
  • 鎮静作用

等々…たしかに、これだけの効果を、モモルデシンを取るだけで期待できるのであれば、ゴーヤーが夏バテだけでなく、生活習慣病の予防にも役に立つとして最近注目されているのにも納得がいきます。

それでも苦いゴーヤーをどうしたら美味しく食べられる?

とはいえ、いくら身体によいとしても、なかなか克服できないのが、ゴーヤーの苦みですよね?実は、ウチナンチュであっても、子どもの頃は、あの苦みが苦手という人も多いのです。それでも、夏バテ予防に効果満点のゴーヤーですから、昔から島の母親たちは、あの手この手を使ってゴーヤーをおいしく食べることが出来るレシピを考えてきました。

その中で作り上げられたのが、王道の「ゴーヤーチャンプル」。シンプルで伝統的な沖縄料理ではあるのですが、これにも、苦みを感じさせない裏技が隠されているのです。

ゴーヤーのもう一つの栄養素とあの食材が奇跡を生んだレシピ

ゴーヤーチャンプルで使われる食材といえば、沖縄の定番食材の豚肉があります。豚肉は、沖縄料理にとって欠かせない食材ですから、ゴーヤーだけでなく、もやしやキャベツの炒め物でもよく登場します。

もちろん、沖縄で肉といえば、「ポーク缶」も欠かせません。なにしろ、沖縄の家庭では、冷蔵庫に何もなくても、必ずといってよいほど台所に保管されている3つの食材があります。

それが、「ソーメン」「ポーク缶」「ツナ缶」。

大量に購入し、いつでも何にでも入れることが出来るこの3つは、沖縄の家庭の味を守る三種の神器のようなものです。ですから、沖縄料理の定番のゴーヤーチャンプルにだって、必ず登場します。

では、ここで登場する豚肉やポークなどの動物性食品が、どうしてゴーヤーと相性が良いのかというと…。

実は、ゴーヤーに含まれる豊富なビタミンCと組み合わされることによって、抗酸化作用がアップするのです!

ですから、豚肉やポークを油でいためていただくゴーヤーチャンプルは、肉のうまみで苦みを克服させるだけでなく、より夏バテに作用するための効果をアップするための裏技でもあったのです。

ゴーヤーの苦みは敵ではない!

苦みが苦手でなかなか食べるチャンスがなかったというあなたも、苦みのもとであるモモルデシンの驚異の効果を知ってしまった今では、気持ちもすっかり変わってきたのではないでしょうか?

何しろ、まだまだゴーヤーになじみがないうちは、この苦みをどうやって克服するのかというところが大きな課題です。でも、これを克服して自分なりにゴーヤーのおいしさを見つけられるようになると、島人(しまんちゅ=沖縄の人)として認められるようになります。

まずは、食から沖縄を楽しむ!そうすれば、いつかあなたも、あのぶつぶつの緑の野菜のことが大好きになる日がやってくるはずです。

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