「沖縄には地震がない」と思われていますが、実際には沖縄も巨大地震が発生する可能性はあります。しかも本土と陸路でつながっていないため復旧するまでに時間がかかるとも…。沖縄だからこそ準備すべき地震対策とは?

沖縄も今後30年間に震度6弱以上の地震が来る可能性がある

「沖縄には地震がない」という人が圧倒的に多いですが、実は今後30年間に沖縄本島で震度6弱以上の地震が起こる確率は4~18%あります。この数字は確かに全国の平均値から見ると低いです。とはいえ「巨大地震の心配が要らない」ということではありません。

いつの間にか沖縄の地震保険料率は引き上げられていた

ではその根拠となりそうな事実を1つ紹介しましょう。

これまでにも何度となく巨大地震が起こっている日本ですので、地震の被害に備える「地震保険」の加入者が今増えています。家に関する保険といえば一般的に「火災保険」を思い浮かべると思いますが、火災保険が保証するのはあくまでも「火災」に対する補償。もしも地震が原因で家が火災に遭ったとしても、これは通常の火災保険では保証されません。つまり地震が原因による火災は保証してもらえないのです。

これに対して地震保険というのは、「地震」や「地震に伴う津波」が原因で火災が起きた場合の補償。もちろん家屋の倒壊や埋没に対しても保証してもらうことが出来ます。

そんな地震保険の保険料は、地震のリスクに応じて3段階に分類されています。分類される単位は都道府県となっているのですが、沖縄県は3等地中2等地に分類されています。

実は地震保険料率の改定は2006年と2014年に行われたのですが、2006年に改定される前の沖縄の等級は地震のリスクが最も低いと判断された1等地。つまり見直しによって沖縄は「地震のリスクが高まっている」と判断されたのです。

地震対策をしている家が想像以上に少ない沖縄

沖縄に移住してきた私自身は幸いなことに巨大地震の被災を免れてきました。でも関東にいる実家は東日本大震災で被災しましたし、両親の実家がある熊本では親族たちが被災しました。そのためたまに実家に里帰りをすると、家の中がきちんと防災対策されていることに気が付きます。

沖縄にいるとほとんど目にしないのですが、実家に帰ると目にするのが家具が倒れるのを防ぐ「家具転倒防止器具」。寝室のタンスはもちろんのこと、キッチンの食器棚にもいつの間にか取り付けられていました。なぜ取り付けたのか両親に尋ねたところ、「被災した時に食器棚が倒れ、中にあった食器がすべて外に投げ出されて片付けが大変だった」といいます。

もう一つ震災以降実家の様子が変わったと思ったのが、「重たいものを棚の上に置かなくなったこと」です。

お中元やお歳暮などで贈られてきた缶ジュースの箱や普段あまり使わない大型の調理家電は「普段あまり使わないから」と食器棚の上に置いて保管していたはずなのですが、震災のあと里帰りした時にはすべて床下収納やシンク下に移動。どうやらこうした小さなことも、被災の経験者だからこそ気を付けるようになった新しい習慣なのだそうです。

陸路がない沖縄だからこそ地震直後の応援物資が届かない危険がある

周りを海に囲まれ本土からの物資輸送経路が空路と海路の2つに限られる沖縄では、巨大地震が発生したとしても本土から支援物資が届くまでに時間がかかるという指摘があります。

つまり何も持たずに避難したとしても、本土から支援物資が届くまでは自力でしのぐしかないということらしいのです。被災地の様子をテレビで見ていると、支援物資のなかに飲料水やインスタント食品などのほかにも紙おむつや衣類の提供などがみられます。でもこうした支援物資も陸路がない沖縄には、輸送路が限られているだけに「迅速に対応」というのは現実問題としてかなり厳しいのだとか…。

そう考えてみると「沖縄だからこそちゃんと地震対策していないと大変なことになる」ということなのでしょう。

台風対策にプラスαすることで十分対応できる沖縄の地震対策

沖縄の地震対策を全国的にみると必ずしも意識が高いとは言えませんが、一年のうちに何度も台風の被害を受ける沖縄だからこそ災害対策の基本は知らず知らずのうちに身に着いています。

でも台風はあくまでも予想が出来る分、直前になっても対策は出来ます。これに対して地震は予測が難しく、常に意識して対策しておくことが大切になります。つまり「一年を通して台風対策をしておけば、沖縄の地震対策になる」とも言えるのです。

そこで改めて防災対策として準備しておきたい防災グッズの基本をまとめてみました。

飲料水
飲料水は1人に対して1日3ℓが目安といいます。他県からの給水支援が遅れることが予想される沖縄では、最低でも家族が3日間使う飲料水の確保をしておく必要があります。
非常食
調理の必要がないレトルト食品やインスタント食品、缶詰などは日頃から意識して備蓄しておく必要があります。
消毒薬
一年の半分以上が夏日の沖縄では、電力が停止したとたん食中毒などのリスクが一気に高まります。被災後に蔓延する病気から身を守るためにも消毒薬の準備は必要です。
停電時用の非常灯
懐中電灯・ろうそく・マッチは台風対策でも定番アイテムですが、予備の電池は大目に準備しておく必要があります。
携帯ラジオ
情報収集が最も一番大切になります。長時間停電が起こったときのために、手巻きで充電が出来る携帯ラジオは便利です。
モバイルバッテリー
携帯電話は情報収集や安否確認、緊急通報などに必須です。停電が続くとバッテリーの充電が出来なくなるため、モバイルバッテリーは防災グッズに加えておく必要があります。

「いつか来るかもしれない」と思っておくことが大事

「沖縄は地震が来ない」というのはこれからの沖縄では通用しません。ただ普段から台風など災害対策の習慣が身についている沖縄では、「地震のためにわざわざ対策をとる」というよりも「常に台風対策をしておく」と考え方を変えるだけでも十分に効果はあります。

「地震のための防災グッズ」と考えるとどんなものを準備してよいのかわからなくなりますが、「台風で2~3日停電した時を想定した台風対策」に置きなおして考えてみると意外とイメージしやすいです。とにかくいつ来るかわからない災害への備えですから、普段から意識するということが一番の防災対策といえそうです。

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