地震

地震大国と呼ばれる日本では、これまでも甚大な被害をもたらした大地震が度々起きています。そんな中、なぜか沖縄だけは、これまで大きな被害の報告がありません。沖縄には、大きな地震がこないのでしょうか?

沖縄は地震がない地域?

確かに、沖縄に移住する前、関東に長く住んでいた私にとって、地震はわりと身近な存在でした。

通っていた小学校には、地震が起きた時のために備蓄品が保管された大きなコンテナが備え付けられていましたし、夏休み前には、うだるような暑さの中、防災頭巾をかぶってみんなで所定の避難場所まで避難訓練をしたものです。

ところが沖縄に来ると、あまりにも地震がおきないので、正直驚いてしまいました。ですから、本土と比べてしまうと、沖縄県民にはほとんどといってよいほど、地震に対する意識がありません。

さすがに、東日本大震災が起きた直後は、沖縄でも変化はありました。地震が起きた時の津波避難訓練が行われるようになりましたし、防災ハザードマップなんてものを目にすることも、稀にですが出てきました。

でも、あれから数年。いざ娘が小学校に入学すると、改めて、「沖縄って本当に地震がない地域なんだな」と思わされる出来事がおこります。

そう!あの防災頭巾がないのです!

不器用な私の母でも何とか手作りで準備してくれた、懐かしの防災頭巾のカバー。わが子のためにと私も意気込んでいたのですが、防災頭巾がないのです!しかも、地元出身のお母さんたちに聞いてみると、その存在すら知らないらしい…。

そんなこともあって、「沖縄には大きな地震がこない説」の信ぴょう性は非常に高いのだと、私自身は勝手に思い込んでいました。

本当はものすごい地震がかつて沖縄を襲ったことがある

沖縄本島では、地震による被害の記録がほとんどないのですが、詳しく調べてみると、過去に3回、大きな被害を及ぼす地震が発生しています。

最も古い記録は、1882年に起きた地震。この時は、マグネチュードの値は5.7であったとされています。

2つ目は、1909年に起こったマグネチュード6.2の地震。この時は、那覇市内及び首里地区など沖縄県南部地域において1000か所以上の石垣が崩壊し、十数人の死傷者が出たと記録が残っています。

最後に起きたのが、1926年6月29日。こちらもマグネチュード7.0を記録し、県内各所で石垣の倒壊などの被害が報告されました。

先島諸島ではもっと大きな地震が起きている

実は、沖縄本島で被害が出たこの3回の地震よりも、宮古島や石垣島など先島諸島周辺を襲った地震の方がはるかに甚大な被害を及ぼしています。しかもこれらの島は、沖縄県に属しているものの、沖縄本島とは異なり、頻繁に地震が発生する地域となっています。

特に、1771年に起きた八重山地震は、住民の1万2000人が溺死する非常に大型の津波が発生しました。また、1966年に起きた台湾東方沖地震では、与那国島で、死者や家屋の全壊などの被害が起こっています。

さらには、1947年の与那国島近海地震、1958年の石垣島近海地震ではともにマグネチュード7.2を記録しています。

こうしたこともあり、2004年(平成16年)には、与那国島周辺でM7.8程度の地震が30年以内に起きる確率が30%程度あると、地震調査研究推進本部地震調査委員会が発表しています。

なお同本部では、2012年には、地震が発生する確率は不明としつつも、宮古島断層帯周辺で、今後、M7.2~M6.9程度の地震の発生が予測されると発表しています。

沖縄本島は「南西諸島近海地震」の警戒エリアに入っている

地震

過去には大きな被害を伴う地震があったとはいえ、沖縄本島では、1926年から現在まで約80年間、大きな被害をもたらす地震が起きていません。その事実から考えれば、沖縄本島に限れば、地震がこない地域というイメージは間違っていないのかもしれません。

ですが、沖縄は、南西諸島近海地震の地震警戒エリア内に入っています。

ここで登場する「南西諸島」というのは、奄美大島から宮古島東方の海底の高まりをまとめた「琉球海溝」と、東シナ海で最も深い海域といわれている「沖縄トラフ」に挟まれた島々のことを指していますから、沖縄はもちろんこれに属しています。

そのため、南西諸島周辺で起きる地震について検証してみると、フィリピン海プレートと南西諸島が載っている陸のプレート間での地震や、フィリピン海内部で起きるプレート内地震、沖縄トラフで発生する地震のほかにも、火山活動と関連が指摘される群発地震などがこれまでにも数多く発生しています。

ですから、一概には地震がこないと言い切れないのです。

移住希望者には海抜高度が高いエリアが人気

東日本大震災直後、多くの被災者が一時避難場所として沖縄を訪れました。一か月を過ぎると、一種のパニック状態のような避難ラッシュは落ち着きを見せ、復興のために地元に戻る人の姿も多くみられるようになりました。

これと入れ違うようにして、日を追うごとに増えてきたのが、一家そろって沖縄への移住を決断した新たな移住組の存在です。

それまで、他県から沖縄へやってくる移住組の特徴には、「避寒」「ロハス」「沖縄が好き」のいずれかのキーワードが当てはまるというのが一般的でした。ですから、避寒が目当ての移住の場合は、アクセスがしやすい那覇市など都市部に集中し、沖縄そのものの暮らしにあこがれて移住をする人は、都市部を避ける傾向にありました。

でも、津波や地震からの避難を目的とする新しい移住組には、「海抜高度」が大きなキーワードになっています。

実は沖縄は、周囲を海に囲まれているものの、海岸沿いであっても海抜が高いエリアがかなりあるというのが特徴にあります。

特に、美ら海水族館がある沖縄県北部の本部(もとぶ)町では、「やんばるの森」と呼ばれる自然豊かな山々が背後から迫っているため、全体的に海抜が高く、多くの移住者がここで新たな生活を始めています。

さらに、沖縄の原風景が色濃く残るこの地域は、沖縄らしさを楽しみたいという既存の移住組も数多くいるため、いまでは、観光地としてだけでなく、住宅地として県外から注目されるエリアとなっています。

備えあれば…が基本

災害

沖縄に移住してから15年以上がたつ私にとって、いつの間にか、地震は無縁の存在になりつつあります。そのため、今では、たまに震度3の地震が起きても、慌てて飛び起きてしまうほどです。

でも、100年周期で大地震が起こるといわれている今、たとえ80年近く、震度5以上の地震が起きていない沖縄本島であっても、今後もこの状態が永遠に続くという保証はどこにもありません。

まずは、沖縄のことを知るということから始めつつ、いざという時のために備えておくということが、これからの沖縄には大切なのかもしれません。

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