読めない名前

沖縄の人の苗字は、本土出身者にとっては難読なものばかり!しかも、初対面でいきなり「なんて読むんですか?」とはさすがに聞けません。沖縄で恥をかかないためにも、ぜひ知っておきたい苗字があります。

定番な名前ほど、読み方を間違える

本土のような「佐藤」「小林」「田中」がない代わりに、「金城」「比嘉」「宮城」が山のようにいる沖縄。そのため、さすがにメジャー級の苗字であれば、沖縄独特の苗字であっても読めるという人も多いはずです。でも、その自信が命取りになる、苗字もあるのです。

同じ漢字でも読み方が違う苗字の方がほんとは難しい

全く同じ漢字を使っているのに、全く違った読み方をする名前があります。しかも、本人たちにとっては、「この読み方をするのが当たり前だろ!」という自負を持って人生を生きていますから、読むのが難しい苗字以上に間違えると大変なことが起こります。

玉城

この名前は、本当に面倒!「たまき」とも「たましろ」とも読みますが、どちらも同じくらいの確率で登場します。絶対に間違えられない場面では、「失礼ですが、なんとお読みすればよろしいですか?」と素直に聞く姿勢が大切です。

新城

これも、沖縄ではメジャーな名字です。「しんじょう」と読むこともありますが、「新庄」ではありません。しかも面倒なことに、「あらしろ」とも読むことがあります。もっと面倒になると、同じ「あらしろ」なのに、「安良城」と書く場合もあります。本当にややこしい!

新垣

この読み方は「あらがき」または、「しんがき」、さらには「あらかき」ともよみます。面白いのは、「あらがき」は「新嘉喜」と書くこともあります。ただし、「新垣」と「新嘉喜」には、はっきりと血筋に違いがあります。

ちなみに、「新垣」は平民、「新嘉喜」は士族の出身を表しています。そのため、プライドの高い方の名前を間違えると、とんでもないことが起こります。

本土では、このように書くと、「ひがし」とか「あずま」と読みます。ところが、沖縄では「東」とかいて「あがり」とよみます。

ちなみに、「東」のように漢字一文字の苗字は、沖縄本島ではなく、奄美地方に多く見られます。ですから、一文字の苗字を見たら、沖縄本島の言葉や文化とは違うということに気を付けると、初対面でも会話が弾みます。

島袋

誰でも読めそうな漢字ですら、違う読み方をします。こちらの「島袋」もそれにあたります。一般的には「しまぶくろ」と読みますが、「しまぶく」と読む時もあります。さすがにあまりにもレアなので、間違っても怒られることはほとんどありません。

同じ読み方をするのに漢字が違うのもたくさんあります

沖縄の苗字では、読むのが難しいだけではありません。聞きなれた名前ほど、書くときに注意が必要なのです。

仲宗根

かつて日本の首相には、「なかそね」の苗字の政治家がいましたね。でも、この人の場合は、「中曽根」でした。沖縄でこの漢字を書くと、怒られます。正しくは、「仲宗根」です。

田井等

「たいら」という名前は、宮古島に多く見られる名前です。ですが、この場合は「平良」と書きます。ところが、沖縄本島北部には、同じ「たいら」でも「田井等」と書く地域があります。ですから、「3文字のたいらです」といわれたら、こちらの漢字を書きます。

沖縄の苗字では、なぜか使わない漢字がある

沖縄の苗字で使われる漢字は、その組み合わせからなぜその発音が出てきたのかわからないものが数多くあるのですが、そんな不思議よりもさらに面白い謎が隠されています。

庶民は「中」を使わない

まず、次に挙げた苗字をよく見てください。どれも沖縄でよく見かける苗字ですが、共通点があります。

「仲本」「仲宗根」「仲尾次」「「仲里」「仲間」…。

わかりましたか?

実は、どの苗字も「なか」と読む漢字が使われているのですが、いずれも「中」ではなく「仲」が使われています。

実は、沖縄では、「中」を名前で使うことが出来るのは王様だけでした。そのため、一般庶民が名字で「なか」を使う場合は、必ず「仲」を使うようになったというわけです。ちなみに沖縄出身のアーティストで、「中」とかいて「あたり」と読む苗字の人がいますね。この方は、一文字の苗字ですから、沖縄本島ではなく、奄美がルーツであるといえます。

ここまで来ると、なにがなんだかよくわからない難読苗字たち

疑問

なんとなく沖縄の苗字のルールが分かってきたところで、さっそく難読苗字の解読にチャレンジしてみましょう。

初級編

まずは、簡単なところからチャレンジしていきましょう。沖縄に来たことがある人なら、地名を思い出すと意外に読めます。

許田

沖縄で唯一の有料道路「沖縄自動車道」の終点が、「許田」でしたね?これは、「きょだ」と読みます。

本部

ジンベイザメを見ることが出来る「美ら海水族館」のことを、思い出してください。この名前は、あの水族館がある地域で見かける名前です。

正解は、「もとぶ」。間違っても「ほんぶ」ではありませんよ。

安里

国際通りのスタート地点で見かける地名ですね。これで、「あさと」とよみます。

中級編

少しウォーミングアップしてきたところで、少し難しい名前に挑戦していきましょう。

平敷

日本一早い桜祭りが開催される、今帰仁城にルーツがある人に多い名前です。これで、「へしき」といいます。

平安山

かろうじて変換すると名前が出てきますが、よほどでない限り、本土出身者には読めません。「平敷」と同じように「平」の読み方を注意すれば答えが出てきます。

正解は、「へんざん」です。

我謝

沖縄本島南部にある西原町でよく見かける名前です。

正解は「がじゃ」なのですが、読めましたか?

前伊礼門

この後ろにどんな名前が続くのかが気になりますが、平仮名で書くとやたらに長くなります。実はこれで、「まえいれいじょう」とよみます。沖縄の人が、苗字で呼び合わない理由がなんとなくわかる気がします。

上級編

ここまで来たら、正解するにはすべて勘が必要です。今まで培ってきた漢字スキルをすべて投げ捨て、思いついたイメージのみで当てていきましょう!

日屋根

はっきり言いますが、全く面倒な名字です。絶対に変換されません。この苗字は、「ひやごん」といいます。決して、ウルトラマンシリーズに登場する怪獣とは違います。ちなみに、「ひやね」と読む場合には、「比屋根」と書きます。

桑宮城

なぜこれをそう読ませるのか、まったく理由がわかりません。ただ、この苗字は、「ぐしみやぎ」とよみます。ちなみに、那覇市にある小禄(おろく)という地域の出身を表す名前です。

仲村渠

読むのも大変ですが、書くのも大変です。しかも、この苗字だけは、漢字で書いた方がすっきりします。ちなみに、平仮名で書くと、「なかんだかり」になります。

苗字を見れば出身が分かる

今回紹介した苗字は、あくまでも読めない名前を集めたものなのですが、実は他にも沖縄の苗字を見ただけでわかることがあります。

何しろ、かつて沖縄では、士農工商という分け方ではなく、「庶民」と「士族」の2つの身分制度しかなく、庶民が名字を名乗ることが出来るようになったのは、この身分制度が崩壊してからでした。こうした背景もあって、沖縄では、同じ地域に住む人はみな同じ苗字ということが当たり前。そのため、今でも、苗字を見ればどの地域にルーツがある人なのかがすぐわかります。

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